「歌の玉手箱」コンサート

"Шкатулка Песен"「歌の玉手箱」コンサート

-Россия- Япония. От всего сердца с любовью...

 

2015125日、私は「トロピニンとその時代の芸術家たち」博物館Музея В. А. Тропинина и Московских художников его времениで行われた「歌の玉手箱」コンサートにピアニストの高橋裕希子さんと共に出演しました。

В. А. Тропининは、農奴出身の画家・建築家で、とりわけポートレート画家として有名です。トレチャコフ美術館にもВ. А.Тропининの部屋があり、彼の描く、優しい微笑みをたたえた肖像画は、観る者をいつも幸せな気分にしてくれます。

 コンサートは、特別展「子供フェスティバル」の最終日ということもあり、会場にはたくさんの学生たちが来場していました。

プログラムは、日本歌曲から「ペチカ」「荒城の月」、ロシアロマンスから「夜鳴きうぐいす」などで、ピアノソロ「ラ.カンパネラ」を含めた14曲。

 博物館の展示品でもあるピアノは、150年前の骨董品で調律もままならず、鍵盤のタッチもバラバラ、音楽家泣かせのピアノでした。

しかし、少しくぐもった19世紀の音色はとても柔らかく、

歌手もピアニストもピアノとのハーモニーに心を寄せ、時空を超えたアンサンブルを存分に楽しみました。

哀愁が漂う日本のメロディはロシア人のたちの共感を呼び、

柔らかい日本語の響きは子供たちの想像力をかき立てた様子で、彼らは私に「荒城の月を絵画で描いてみたい!」と言っていました。

 コンサート終了後には、福笑いや剣玉といった日本の伝統的な玩具を皆で楽しみました。

このようなコンサート、日本でも開きたいですね。

 

「モスクワ・アマデウス音楽劇場」 ソリスト 平岡貴子